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ウクライナに放置されている民間機は67機 23機がリース機、シリウム調査
航空調査会社のCirium(シリウム)は、ウクライナの空港に放置されている民間機は67機にのぼることを明らかにした。
シリウムでは、ロシアによるウクライナの侵攻は、ヨーロッパの脆弱な航空会社の業績回復を狂わせる可能性があることを指摘。この地域では今夏までに2019年の8割の水準にまで旅客数が回復することを想定していた。金利と原油価格の上昇に加えた不確定要素があるとした。
ウクライナの8つの空港には67機の民間機が駐機中で、時価総額は5億米ドルに達する。世界の航空機全体の時価総額は6,000億米ドルであり、割合は小さいものの、保険の位置づけも不明確であることから、賃貸人にとって資産が失われるリスクがあるとした。
内訳は、ターボプロップ機が7機、リージョナルジェットが10機、単通路機が39機、ワイドボディ機が11機。このうち23機がリース機で、11社が保有している。最多となるATR72-600型機6機をウインドローズ・エアラインズにリースしているノルディック・アビエーション・キャピタルが最も影響を受け、時価総額は5,000万米ドル弱となる。
また、経済制裁に伴うロシアの航空会社へのリースには、より大きなリスクが存在する可能性があるとした。ロシアの航空会社には現在、ロシア以外のリース会社から約515機がリースされている。時価総額は約100億米ドルで、世界全体の約3.2%に相当する。リース料と整備積立金の支払い能力に影響を及びす可能性があるという。