総合車両製作所、マニラ南北通勤鉄道向け電車304両受注　「sustina」採用

総合車両製作所（J-TREC）と住友商事は3月18日、フィリピンのマニラ首都圏と周辺都市を結ぶ南北通勤鉄道の延伸事業向け鉄道車両304両を同国運輸省から受注したと発表した。納入完了は2028年頃となる計画。

国際協力機構（JICA）とフィリピン政府との有償資金協力に基づくODAで、クラーク国際空港からラグナ州カランバまでを結ぶ南北通勤鉄道向けの8両編成38編成を設計・製造する。従業員トレーニングなどを含めた納入パッケージの受注金額は約725億円。車体はJ-TRECのステンレス車両ブランド「sustina（サスティナ）」を採用する。

フィリピン政府がインフラ整備計画の中核事業として位置づける南北通勤鉄道は、第一期区間としてブラカン州マロロス〜マニラ市ツツバン区間約40キロが建設中。このほか、北方のクラーク国際空港〜マロロス間、南方のツツバン〜カランバ間の計110キロの延伸計画が進行しており、全線が開通するとフィリピン首都圏と周辺都市を南北に結ぶ全線約150キロ路線となる。J-TRECと住友商事は2019年7月に第一期区間向けの8両編成13編成を受注しており、今般契約した304両は延伸区間向けのものとなる。