ANA、羽田で787型機10周年記念フライト 格納庫で機体見学も

全日本空輸(ANA)は3月26日、ボーイング787型機の就航10周年を記念したファン向けのイベントを羽田空港で開いた。

ANAグループが運航するボーイング787型機が2021年11月1日に就航10周年を迎えたことを記念した「787 10周年プロジェクト」の一環。羽田空港発着の約2時間の遊覧フライトと、約30分の機体工場見学を組み合わせたツアーで、133名が参加した。

遊覧フライトはボーイング787-8型機(機体記号:JA814A)を使用し、NH2022便として政府専用機や外国の要人専用機にも使われるV2スポットを午後0時8分に出発。航空機の位置情報を提供するサービス「RadarBox」によると、午後0時48分に出発した同便は甲府市や名古屋市付近を経由して西進。京都府舞鶴市付近で折り返し、静岡県浜松市付近から太平洋に抜けて羽田空港には午後2時45分に到着した。機内ではパイロットによるフライト解説や、抽選会などが行われた。

機体工場では、ボーイング787-9型機(機体記号:JA925A)を間近で見学。整備士やパイロットが参加者を迎え、機体や整備用工具に関する質問に答えた。機内を見学することもでき、客室内では客室乗務員がシートやギャレーについて解説していた。

参加代金は遊覧フライトの座席クラスによって異なり、エコノミークラスは49,800円、プレミアムエコノミークラスは60,800円から、ビジネスクラスは67,800円からだった。申し込みは2月21日から先着順で受け付け、ビジネスクラスとプレミアムエコノミーは即日完売したという。参加者には200分の1スケールのモデルプレーンやノートなどの記念品が配られた。

ANAは2004年4月、50機のボーイング787型機をローンチカスタマーとして発注。2011年9月25日にアメリカ・エバレット工場で初号機(機体記号:JA801A)を受領した。同年10月26日には世界初の営業便として、東京/成田〜香港線のチャーターフライトを運航。同年11月1日の東京/羽田〜岡山線および東京/羽田〜広島線で定期便に初就航した。

▲格納庫でボーイング787-9型機を見学する参加者

▲整備用工具を説明する整備士

▲ギャレーを説明する客室乗務員

▲羽田空港のV2スポットから出発する遊覧フライト

▲参加者に配られた記念品