JR東日本と川崎市ら、臨海部に水素利用の拠点形成へ 脱炭素化目指す

JR東日本や川崎市など7者は、同市臨海部を中心とした京浜地区の臨海部で大規模水素利用の検討を始める。業種横断で連携し、中長期的な水素需要と供給網の可視化を目指す。

発表によると、京浜臨海部は、LNG(液化天然ガス)発電所や工場、空港といった大規模需要家の集積に加え、港湾や既設の水素パイプライン網といった水素の受入・供給拠点形成に必要な機能が存在し、「水素の需要・供給双方のポテンシャルが非常に高い地域」だという。7者はそれぞれの知見を活用して水素需要量の推計や関連技術開発の動向調査などを行い、異業種連携で水素利用の本格検討を進める。

JR東日本はグループ全体で2050年度までにCO2排出量を実質ゼロにする取り組みを進めており、京浜臨海部にある自社火力発電所の脱炭素化を目指している。また鶴見線や南武線では、水素をエネルギー源とした燃料電池試験車両「FV-E991系」(愛称:HYBARI)の実証実験を始めた。