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成田国際空港、第3ターミナルを拡張 T2からの距離短く、ファストトラベル化推進
成田国際空港は、第3ターミナルの拡張部を報道陣にお披露目した。第3ターミナルの出発ロビーを除く拡張エリアと新アクセス通路は4月5日から、出発ロビーは4月21日から供用を開始する。
拡張エリアは、第3ターミナルの第2ターミナル寄りに隣接していた、第5貨物ビルを移転して建設した。1階はソーティングエリア(手荷物ハンドリングエリア)と国際線到着バッゲージエリア、2階は出発ロビーと事務所エリア、3階は国際線出発エリアと事務所エリアとなる。広さは出発ロビーが2,190平方メートル、新アクセス通路が1,600平方メートル。ジェットスター・ジャパン、ジェットスター航空、チェジュ航空の3社が利用する。
拡張した出発ロビーには、非接触化やファストトラベルに対応する自動チェックイン機を36台、自動手荷物預け機を24台設置する。国内線、国際線を柔軟に切り替えられる仕組みとした。有人カウンターは2か所設置するものの、従来のエリアより開放感ある作りになっている。電源を完備したフラットになるベンチも増え、徹夜組にも過ごしやすくなった。
第2ターミナルと第3ターミナルを結ぶ新アクセス通路は、移動距離がこれまでの約500メートルから約300メートルに短縮し、ほぼ直線化する。立体化による完全な歩車分離を実現したほか、通路幅も拡張した。既存のアクセス通路は閉鎖し、連絡バスが発着するカーブサイドを整備し、秋ごろにも供用を開始する。
出発ロビーとアクセス通路には、ヘラルボニーと共同で、アート作品を展示。新アクセス通路にはステンドグラス型のアートフィルム、新アクセス通路にはサイン型モニュメントを設置している。拡張エリアのエントランスには、ニットアーティストの蓮沼千紘さんとのコラボレーションによるアップルサイクルアートを展示。作品に使われているスーツケースは、空港で捨てられたものを活用した。
今後は、需要動向を踏まえて、国際線バスゲートや制限エリア内の商業施設の供用を開始する。商業施設は飲食店4店舗、物販店3店舗の計7店舗を設ける。
格安航空会社(LCC)専用ターミナルの第3ターミナルは、2015年4月8日にオープン。当初の年間取扱能力は750万人だったものの、2017年には764万人が利用するなど、利用者の増加が続いていたことから、2018年4月に増築を発表していた。2019年9月には到着ロビーを増築し、年間取扱能力は900万人に増加。今回の出発ロビーの拡張と新アクセス通路により、年間取扱能力は1,500万人となる。