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JR東日本、新型事業用車2形式を2023年度から投入 EF64形など順次置き換えへ
JR東日本は、安全性やメンテナンス性の向上のため、新型の砕石輸送気動車「GV-E197系」と事業用電車「E493系」を新造した。2023年度以降に順次運用する。
GV-E197系はレールの下に敷く砕石(バラスト)を輸送する車両で、バラストを積載するホッパ車(GV-E196形)4両の両端に牽引用の電気式気動車(GV-E197形)を1両ずつないだ6両編成。GV-E197形は双頭連結器を備え、砕石散布作業のほか非電化区間の入換作業や回送車両等の牽引にも使用できるという。既存の量産先行車に加えて6本を新造し、老朽化した従来のホッパ車やDD51形などの牽引用機関車を置き換える。
従来のホキ800形ホッパ車にはなかった砕石の自動散布機能を持つほか、編成両端に運転台があることで方向転換時の機関車の付け替え作業が不要となり、安全性が向上し効率的な砕石輸送ができるようになるという。
E493系は入換作業や回送車両等の牽引に使う交直両用電車。クモヤE493形とクモヤE492形の2両1編成で、最高時速は100キロ。量産先行車のほか1編成を新造し、EF64形などの電気機関車を置き換える。
両形式ともステンレス製の車体を採用し、電車や気動車と同様の構造にすることで、従来の機関車に比べメンテナンス面の大幅な効率化を見込む。また、駆動システムや運転方法も一般的な電車や気動車と統一することで、機関車の運転のための訓練が不要となり、人材育成の面でもメリットがあるという。
JR東日本は2017年に新型のレール輸送用気動車「キヤE195系気動車」を導入するなど、老朽化している国鉄時代の機関車や貨車の置き換えを進めている。同社には現時点で計27両の電気機関車が残っているが、例えば長岡車両センターやぐんま車両センターに配置されているEF64形1000番台は製造から40年以上が経過するなど、更新が急がれる。同社運輸車両部車両技術センターの菊地隆寛所長はこれらについて、「E493系とGV-197系の両形式でそう長くかからないうちに置き換えていきたい」とした。