JALのエアバスA350型機、鹿児島発着遊覧チャーター実施 鹿児島弁のアナウンスも

日本航空(JAL)と阪急交通社は、鹿児島空港開港50周年企画として、鹿児島発着のエアバスA350-900型機(機体記号:JA02XJ)による富士山遊覧チャーターを実施した。エアバスA350型機の鹿児島空港への乗り入れは初めて。

羽田空港からのフェリー便、JAL4771便は午前8時34分に鹿児島空港に着陸。国際線ターミナルの3番スポットに到着した。到着後には、霧島市在住の小学生ら59名、甲南高校の高校生17名が事前イベントとして機体見学の後、小学生は鹿児島県出身の客室乗務員によるSDGs講話、高校生は甲南高校出身のパイロットによる座談会を実施した。

遊覧チャーター便の出発に先立ち、国際線ターミナルで行われたセレモニーでは、用機者の阪急交通社の小林伸啓鹿児島支店長、JALの久見木大介鹿児島支店長、和田尚機長が挨拶。鹿児島市出身のシンガーソングライター辛島美登里さんによるコンサートも行われた。

”さいごうさん”にちなんだJAL3153便(運航上はJAL4901便)として、午後0時40分ごろに出発。座席モニターには、桜島や鹿児島空港開港50周年記念のロゴなど、鹿児島にまつわる画像が表示されていた。

搭乗前に配布されたのは、鹿児島の老舗ホテル、城山ホテル鹿児島が製造したお弁当。二段に分かれ、4種類の前菜、5種類の天ぷら、フルーツやミニおはぎのデザートが上段、下段には煮物とちらし寿司、とうもろこしご飯が詰められており、「美味しい」と好評だった。

鹿児島空港離陸後は、鹿児島県都城市、宮崎県宮崎市、大分県大分市の東、愛媛県松山市、淡路島、三重県四日市市などを経て、北岳周辺で周回。富士山周辺の遊覧を楽しんだ。あいにくの曇り空で、富士山ははっきりとみえなかったものの、阿蘇山や淡路島など西日本各地は上空からも確認できた。

機内では「JALふるさと応援隊」の客室乗務員による鹿児島弁での自己紹介や、個人用モニターを使った「動画 de 航空教室」、機内アナウンス体験を実施。鹿児島弁のアナウンスは筆者にはさっぱりわからなかったものの、機内では大きな拍手に包まれた。

鹿児島空港には午後3時40分ごろに帰着し、国内線ターミナルの10番スポットに到着。到着時には放水で歓迎され、展望デッキには多くのファンの姿も見受けられた。到着後にはグループに分かれて、駐機場での写真撮影も行われた。

遊覧チャーター便の運航を終え、羽田空港へのフェリー便は、午後5時8分ごろに出発。同18分ごろに離陸した。