ANA、PW4000系列型エンジン搭載777型機の運航再開 6月23日から順次

ANA NH

全日本空輸(ANA)は、プラット&ホイットニー製のPW4000系列型エンジンを搭載した国内線仕様のボーイング777型機の運航を、6月23日から再開すると発表した。

2021年2月に発生した、ユナイテッド航空機でのエンジン損傷を受け、国土交通省が運航停止を指示していた。今年3月に、再発防止策の実施を条件として運航停止を解除している。

エンジンの損傷は、疲労亀裂によるエンジンファンブレードの破綻や、ファンブレードの破断が引き起こすエンジン振動によるエンジンカウルの損傷と脱落、スラストリバーサー(逆噴射装置)の損傷や作業油遮断バルブの不具合による防火機能の低下が推定原因とされている。再発防止策として、ファンブレードの破断防止のための非破壊検査の強化や、エンジンカウルやエンジンの防火設備の強化を行う。

運航を再開するのは、405席仕様のボーイング777-200型機1機(機体記号:JA742A)で、初日はANA255便(東京/羽田午後1時40分発)とANA260便(福岡午後4時20分発)として、東京/羽田〜福岡線を1往復する。

対象機材は、ボーイング777−200型機10機とボーイング777-300型機5機の計15機で、必要な再発防止対策が整った機材から順次運航を再開し、10月末を目途に対象全機材の復帰を完了する見込みだという。