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屋根なしバスで迫力の離着陸を間近に はとバス、羽田空港制限エリアを巡る新ツアー
はとバスは、2階建てバスで羽田空港の制限区域内を巡るツアー「羽田空港ベストビュードライブ」を6月25日から開始する。運行開始に先立ち、メディア向けの試乗会が24日に開かれた。
ツアーは東京駅近くの複合施設「京橋エドグラン」発着で、まずは大型観光バスで羽田空港まで移動。2階建てオープントップバスに乗り換え、同空港の制限区域を含むエリアを約70分かけて巡る。空港内の走行後は、第2ターミナル直結のホテル「羽田エクセルホテル東急」で食事をしたのち、京橋エドグランに戻る。
3つのターミナルを周回
試乗会は同空港の第2ターミナルバスから出発。73番スポット脇のゲートでセキュリティチェックを受けて制限区域に入り、同ターミナルに沿って北向きに走る。右手には全日本空輸(ANA)やソラシドエア、エア・ドゥなどの航空機が各スポットに並ぶ姿を間近に見られる。
バスはサテライト48番スポット手前のエアサイド連絡橋を渡って第1ターミナル側に入り、北側の24番スポットから南側の1番スポット方面へ。車窓には日本航空(JAL)やスカイマーク、スターフライヤーのなどの航空機が並ぶ。ツアーにはバスガイドも同行し、その場から見える飛行機や空港設備などの見どころを逐次説明してくれる。
1番スポットを過ぎると第2ターミナル側に戻り、700番台スポット前にある消防小屋付近に停車した。ここでは屋根の幌が開放され、席を立って付近の航空機をゆっくりと眺めることができた。停車時間は約5分あり、時間帯によるがC滑走路を離着陸する航空機も2〜3便見ることができるだろう。
バスは幌を閉じて再び連絡橋を渡って西整備地区へ。各社の格納庫前を通過して空港の南側をぐるっと回り、700番台スポット付近にあるトンネルに入った。地下を2キロほど走り、トンネルを出た先は国際線が発着する第3ターミナル。右手に各スポットやA滑走路を長めながら、ターミナルほぼ中央の111番スポットまで走行して折り返した。
A滑走路側まで走ってきたバスは、34Lエンド脇で再び停車。ここでも約5分間、幌を開けて見学・撮影の時間が設けられた。南風だったこの日は、西方面へ向かう離陸機が次々と頭上を通過していく迫力のシーンを体感できた。
A滑走路の先端を横断して西整備地区に戻ってきたバスは、格納庫前を経由して再び700番台スポット前の消防小屋で停車。これがツアー最後の停車時間となるため、心残りがないように存分に撮影・見学しよう。
空港内のツアーはこれで終了。最初と同様、73番スポット脇のゲートから制限区域を出て、第2ターミナルの羽田エクセルホテル東急前に帰着した。
なお、オープントップバスは空調設備がなく、幌を閉めた状態での走行時は車内が非常に暑くなることがあるされるため注意してほしい。気温や天候などの条件によっては、屋根付きの2階建てバスでの運行となる場合があるという。
社員が発案、準備・調整に約半年
このツアーは社員の発案によるもので、約半年かけて空港内専用のナンバープレートの取得、セキュリティチェック体制の構築、制限区域内の運転許可取得や運転士の習熟運転などの準備・調整を経て実現したという。羽田空港の制限区域内をはとバスが走るのは初めて。同行するバスガイドも航空機や空港施設を勉強し、運行開始当初は約10名のガイドがこのコースの案内役を担う。
運行日は土・日曜と祝日で、各日午前9時発、午前11時半発、午後2時半発の1日3回設定。1名13,000円で、大人・子ども同額となっている。予約は乗車2週間前の午前10時からウェブサイトで受け付ける。