ユナイテッド航空、コロナ後初の四半期黒字転換 

ユナイテッド航空(ボーイング777-300ER型機)

ユナイテッド航空は、2022年第2四半期(4〜6月)の業績を発表した。史上最高となる売上高を達成し、新型コロナウイルスの感染拡大後初となる四半期黒字を計上した。

売上高は121億米ドル(前年同期比6%増)、純利益は3億2,900万米ドル、調整後純利益は4億7,100万米ドルとなった。輸送能力は2019年同期より15%減となった。第3四半期の売上高も2019年同期比で11%増を見込んでいる。

ユナイテッド航空は、「ユナイテッド・ネクスト」の一環として、2021年に約9%、2026年に約14%の調整後税引前利益率の長期目標を掲げている。今四半期は8.2%となった。

スコット・カービー最高経営責任者(CEO)は従業員への謝意とともに、「黒字化したのは喜ばしいことです。しかし、今後6~18か月間に拡大する可能性のある3つのリスクに立ち向かわなければなりません。システムのキャパシティを制限する業界全体の運営上の課題、記録的な燃料価格、世界的な景気後退の可能性の高まりは、それぞれ私たちがすでに取り組んでいる現実的な課題です。これらの基本的な課題は、すでにコストの上昇や燃料価格の上昇を招いていますが、同時に収益の増加ももたらしています。2023年に9%の調整後税引前利益率の目標を達成することに、これまでと同様に自信を持っています」とコメントした。

第2四半期には、サンフランシスコ〜ブリスベン線の運航を通年の直行便として再開したほか、アンマンやベルゲン、ニースなどへ10路線を新規開設し、史上最大となる大西洋横断路線の拡大を開始した。シンガポール航空との共同運航(コードシェア)を拡大し、ヴァージン・オーストラリアとの新規提携を開始した。国際線は24路線の運航を再開している。

貨物需要は引き続き堅調で、マイレージ事業や共同ブランドのクレジットカードの収益も好調だった。乗客1人あたりの付帯収入も2019年同期比約30%増えた。

航空のインフラ全体が正常に戻るまで、人員を過剰に配置しつつ供給量を絞る計画で、コスト面では重しになるものの、「信頼性を優先する」(カービーCEO)とした。燃料費は2019年より90億米ドル多くかかる見通し。

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