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ANAフライングホヌ3号機、一足先に羽田でデビュー? “ねぶた”姿で祭りに登場
全日本空輸(ANA)のエアバスA380型機「FLYING HONU(フライングホヌ)」をモチーフにした「ホヌねぶた」が、羽田空港を擁する大田区の商店街で11月19日に行われた「六郷ねぶた祭」にお目見えした。
「ホヌねぶた」は、祭りを主催する都立六郷工科高等学校定時制課程の生徒が制作したもの。実機の50分の1スケールにあたる全長1.4メートルで、本場の「青森ねぶた」と同様、角材や針金、和紙を使った手作りの作品だ。
祭りで出陣する他のねぶたは武者やキャラクターを題材にしたものが多い中、「ホヌねぶた」はともに飛行機好きという同校生産工学科4年生の倉田幸紀さんと、国語科主任でねぶた制作を指揮する石川英臣教諭が提案。飛行機がモチーフのねぶたは初めてで、「作るなら大型機」、「男のロマンは4発機」と意気投合してエアバスA380型機を選んだという。
制作は8月下旬からスタート。ANAがウェブ上で公開している諸元表や寸法図を参考にして設計し、寸法が判明しない部分は写真やイラストを見て全体の大きさから推測。主翼のウイングレットやフェアリングなど細かな箇所まで作り込み、“ANA公認”のお墨付きももらった。10月下旬にはANA社員や客室乗務員が同校を訪れ、制作を手伝った。塗装はハワイの夕陽をイメージした「サンセットオレンジ」。実機ではデビューの日を待つ3号機(機体記号:JA383A)が纏うカラーだ。
制作作業は放課後などの空き時間で少しずつ進め、完成を迎えたのは祭り当日の夕方。出陣の30分前だった。会場の水門通り商店街にはANA社員も駆けつけて祭りを盛り上げた。
「ホヌねぶた」を曳いた客室乗務員の中里茉央さんは、「モデルプレーンのように精巧につくられていて、ANAへの愛を感じました」とその完成度に驚いた様子で、「沿道から『ホヌのねぶただ!』という声が聞こえ、大田区の方々がANAに親しみを持ってくださっているということを感じました」と話した。
「ホヌねぶた」は今後、同校からANAに譲り渡され、羽田空港の近くにある総合訓練施設「ANA Blue Base(ABB)」で展示される予定だという。