直行便復活のサイパンからマリアナ2島を巡る 南洋屈指の海と古代ロマンの島、ロタ

日本からの直行便が今年久々に復活したサイパン。一般的にサイパンと呼ばれる北マリアナ諸島は、南北に連なる14の島から成る。サイパン島の他には、太平洋戦争で激戦が繰り広げられたテニアン島、ダイバーから“聖地”とも呼ばれるロタ島などが有名だ。

今はまだ“知る人ぞ知る穴場”とも言えるこれら2つの島を、2回に分けて紹介する。(前回の「テニアン島編」はこちら

南洋屈指の海と古代ロマンの島、ロタ

▲世界一と言われるテテトビーチ。浜辺で島民がバーベキューを楽しんでいるのも味がある

ロタ島のビーチは世界一らしい。マリアナ政府観光局(MVA)によれば、ダイビング専門誌の読者投票による「ダイブ&トラベル大賞」のベストビーチ部門で、ロタ島のテテトビーチが2018年、2019年と2年連続で第1位を獲得しているそうだ。

▲サイパン空港のリージョナル便ターミナル

そんなロタ島へは、テニアン島でもお世話になったスターマリアナス航空に乗ってサイパン島から約30分。グアム島からも約30分というから、サイパン島とグアム島の中間の島ということになる。

▲島の高台から見下ろすロタブルーの海

ロタ島の海の青さは「ロタブルー」と呼ばれ、世界中からダイバーが集まると言われる。最も有名なダイビングスポットは、島の西端にある「ロタホール」と呼ばれる洞窟ポイント。ベストシーズンには海底に向かって太陽光が真っ直ぐ差し込み、青いスポットライトで照らされるような幻想的なシーンが見られるそうだ。ダイビングライセンスを持っていないことが悔やまれる。

▲山本さんの船で沖合いへ

訪れたのは、島の南にあるシュノーケリングスポットの「コーラルガーデン」。ダイビングセンター「RUBIN」の日本人オーナー、山本さんが操縦する船に乗って沖合いに出た。しばらく行ったところで船から海を覗き込むと、キラキラと透き通る、まるで青と緑の宝石を溶かしたかのような色合いに思わず息を呑んだ。

▲ボートの上から海面に何気なくカメラを向けただけで、iPhoneのデフォルト壁紙のような一枚が撮れた

シュノーケルとフィンをつけて海に潜る。そこには、遠くまで広がるサンゴ礁と、そこに集まる色とりどりの魚たちの世界が広がっていた。マリアナ屈指と言われるロタ島の海で、しばらく時間を忘れて魚たちと戯れた。

▲こちらはテニアン島のフォトスポット。「i」の字がラッテストーンの形になっている

マリアナ諸島のいたるところでは、チェスの駒のような形のシンボルが目に入る。これは「ラッテストーン」と呼ばれる古代チャモロ文化の石柱がモチーフだ。この形のクッキーをお土産に買ったことがある人は少なくないだろう。

▲ロタ島内でも散見されるラッテストーン

▲ここからどのように石材を取り出していたのか。謎は未だに解明されていない

ラッテストーン自体は同じくチャモロ人の生活圏であるグアム島でも見ることができるが、ロタ島にはこの石の切り出し場が遺跡として残されている。古くは9世紀頃から作られていたというラッテストーンだが、その用途や運搬方法ははっきりとわかっていない。ロタ島から海を越えてグアム島やサイパン島まで運んでいたのだろうか。ここには古代の謎とロマンも潜んでいる。

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