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JR西日本、列車立ち往生で社長が陳謝 計画運休「正しく判断できていれば」
JR西日本の長谷川一明社長は、1月24日から翌25日にかけてJR京都線などで列車が立ち往生し、長時間にわたって乗客が車内に閉じ込められた問題について陳謝した。
同社では1月24日午後7時頃、大雪の影響で向日町、京都、山科の各駅構内で線路に雪塊が詰まったことにより分岐器(ポイント)が切り替わらなくなるトラブルが発生。山科〜高槻駅間で計15本の列車が立ち往生し、乗客が車内に長時間閉じ込められる事態となった。その後、復旧作業が難航したことから、午後11時頃から各列車の乗客を順次降車させ、最寄り駅まで徒歩での移動を案内。最後の乗客が降車したのは翌午前5時半頃だったという。同社によると、体調不良等で16名が救急搬送された。
この問題について長谷川社長は1月26日に都内で行った会見で、「重大な運行トラブル。長時間にわたって運転を見合せ、厳しい状態を強いたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
JR西日本では2014年から、台風接近などで悪天候が予想される際に、事前に告知した上で列車を大規模に運休させる計画運休を行っている。今季最強の寒波が到来が予想された1月24日から26日にかけて、近畿地方では平地でも積雪の可能性があるとの予報が出ていたものの、計画運休は行われなかった。
また、ポイントには不転対策のための融雪装置があるが、24日は予想積雪量が社内基準を下回っていたことから稼働させていなかったという。
長谷川社長は輸送障害が発生するほどの降雪を予測できていなかったとして、「見込みに誤りがあった。正しく判断できていれば計画運休や間引き運転を行った」と説明した。計画運休については、一定の社内基準を設けているものの、京阪神地区では降雪に関する基準がなかったという。
早期に降車避難を判断するべきだったという声が上がっていることについては、「議論、検討はしたが、夜間かつ降雪の状況で線路を歩いてもらうことに躊躇が大きかった」とした上で、「復旧を優先させ、列車で駅まで移動すべきと判断した」と説明した。
今後、社内基準やメンテナンスのあり方などを見直し、対策を進めていくという。