IAG、エア・ヨーロッパを完全子会社化へ グローバリアと合意

インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)とグローバリアは、IAGがグローバリアからエア・ヨーロッパの全株式を取得することに合意したと発表した。

IAGは現金と株式の計4億ユーロで、エア・ヨーロッパの株式のうち80%を取得する。すでに1億ユーロで20%の株式を取得していることから、完全子会社となる。当局の承認が必要で、承認が得られ次第、現金と株式でそれぞれ1億ユーロを支払うほか、2年かけて残り現金で支払う。グローバリアはIAGの大株主となる。

IAG傘下のイベリア航空が、グローバリアからエア・ヨーロッパの発行済株式を取得することに2019年11月に合意し、2021年1月に契約内容を修正していたものの、同年12月に断念していた。一方で、将来新たな合意に至った場合、買収金額の減額や、買収にかかる訴訟の回避のために充当することにも合意していた。

IAGは買収をグループの戦略上重要であるとしており、エア・ヨーロッパが強みを持つラテンアメリカやカリブ海地域への輸送力強化やアジアへの新路線の開拓が可能になるとしている。相乗効果が得られるのは2026年から2028年ごろを想定している。ブランドはイベリア航空の傘下に置く計画で、さらなる戦略や財務情報は、今年後半にも提供する。

エア・ヨーロッパは、マドリードを拠点にネットワークを拡げており、2019年に1,310万人が利用した。保有機材は50機で、1機はファイナンス・リース、残りはオペレーティング・リースで運航している。15機をリース導入することを計画している。