都営5300形、2月に“サイレント引退” 羽田・成田にも乗り入れ32年活躍

東京都交通局は、都営浅草線5300形の運行を2月で終了したと発表した。

都営5300形は1991年に営業運転を開始。VVVF制御方式やLED式行先表示器など、当時としては最新鋭の技術を導入し、合計27編成が製造された。「東京の粋」と浅草をイメージを表現したカラーリングは、2018年に登場した後継車両の5500形にも受け継がれている。

浅草線から直通している京急空港線や京成本線にも乗り入れ、都心から羽田空港や成田空港への足としても活躍していたが、5500形への置き換えが進み、5320編成が最後の1編成となっていた。近年は現場の混雑・混乱防止のため運行終了日を事前に告知しない事業者も多く、5300形も“サイレント引退”の格好になった。

引退を記念して、「ありがとう5300形 都営まるごときっぷ」を3月13日から発売する。大人用700円、小児用350円で、3,000枚限定。発売箇所は五反田、新橋、浅草橋、日比谷、水道橋、巣鴨、高島平、市ケ谷、馬喰横山、東日本橋、本八幡、上野御徒町、門前仲町、大門(大江戸線・浅草線)、青山一丁目、都庁前、練馬駅の17駅の自動券売機。

効力は通常の「都営まるごときっぷ」と同じで、都営地下鉄、都営バス、都電荒川線(東京さくらトラム)、日暮里・舎人ライナーが1日乗り降り自由。