JAL、ビジネスクラスで焼酎「森伊蔵」を1日限定提供
JAL、航空機廃材でカルティエとブレスレット作り 伊丹でSDGs考えるワークショップ
未来の担い手である学生にサステナビリティついて関心を持ってもらおうと、日本航空(JAL)とカルティエは4月22日、航空機の廃材を活用したワークショップを伊丹空港で開催した。
イベントには関西圏の大学生38名が参加。航空機のエンジンを整備する際に発生したナットやスリーブ、ベアリングの廃材を使い、カルティエ社員から作り方を教わりながらブレスレットを製作した。デザインはカルティエのコードブレスレットを参考に、実際の商品にも使われているコットンコードを使い、モチーフとして廃材をあしらった。ブレスレットを収めるケースには、ボーイング777型機のシートベルト廃材を装飾に使った。
▲エンジンのコンプレッサーブレードを固定するスリーブなどの航空機廃材
ワークショップの前には、JALとカルティエがSDGsに関する取り組みをそれぞれプレゼンテーションした。JALからは客室乗務員と整備士が登壇し、プラスチックに代えて紙素材を使った機内食容器や、エンジンの燃費改善が期待できるという泡洗浄、二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにして運航した「サステナブルチャーターフライト」などの事例を紹介した。
▲JALエンジニアリングの整備士がSDGsに関する取り組みを紹介
今回のイベントを企画したのは、JAL客室乗務員の鈴木真理子さん。鈴木さんは2021年7月から1年間、カルティエの日本法人であるリシュモンジャパンに出向し、人事部で新卒採用などを担当していた。同時にSDGsプロジェクトにも携わり、JALとカルティエのSDGsに関する取り組みを双方に紹介する社内向けのトークセッションを発案し、2022年5月に実施した。その際に、「次回は現場社員も巻き込んだ企画ができたら」という意見が出たという。
その後JALに戻り、出向経験を活かした企画案の社内公募があったことから、ワークショップを提案。2025年の万博会場となる大阪で、地球環境を考えて行動する日とされる4月22日の「アースデー」に合わせて開催した。
「普段は目にする機会が少ない航空機の廃材ですが、近年ではそれを活用した商品販売も始めています。ワークショップにも取り入れたら面白いだろうと考えました」と、JALグループが2021年10月から行っているアップサイクルの取り組みに着想を得たという鈴木さん。「(カルティエとは)せっかくのご縁があるので、今後も何か繋がりを作っていきたい」と話していた。
▲ベアリングの構造や役割を説明するJALエンジニアリングの整備士