フードジャーナリストが本気で選ぶ地方の美食・釧路編【はんつ遠藤の全国本気グルメ】

こんにちは!フードジャーナリストの、はんつ遠藤です。

僕は仕事柄、毎年全国各地に伺います。20数年で取材に伺った飲食店は1万軒を超えました。さまざまな地に素晴らしき飲食店が目白押しの昨今、旅行や仕事で訪れても、どこに行って良いか分からない。そんな声も聞こえてきます。

はんつ遠藤の全国本気グルメ。第4回は北海道・釧路!(札幌編函館編帯広編はこちら

鳥松(とりまつ)

北海道にザンギなる鶏の唐揚げがありますが、その元祖。1960年に鶏一羽をぶつ切りにして鶏の唐揚げを作り、誕生しました。現在は2代めが切り盛り。本来、ザンギといえば骨ありです。北海道産若鶏で部位はさまざま。下味はおろし生姜と塩、胡椒などで、片栗粉で衣をつけ、ラードで揚げます。骨から出た旨みも堪能でき、爽やかな味わい&サクサク衣。その後、特製ウスターソース的なタレで。ちなみに骨なしもあり、もも肉で程よく柔らかです。

住所:北海道釧路市栄町3-1
電話番号:0154-22-9761

鮭番屋(さけばんや)

釧路は炉端焼きの発祥地とも。老舗「万年青」は閉店、「炉ばた」は延焼で休業中なのが残念ですが、「鮭番屋」があります。しかも朝7時30分から営業!(14時閉店)

釧路を代表する海産物加工会社阿部商店の直営ゆえに、お得なのもポイント。時鮭やほっけなど海産物がずらりと並ぶ店内から自らチョイスして会計をして、炉端ブースに進みます。セミセルフ方式で、スタッフが焼き具合を見てくれるので安心。鮭の海鮮丼なども美味です。

住所:北海道釧路市浜町4-11
電話番号:0154-25-0503

Restaurant OZ(レストラン オズ)

周囲は釧路湿原で、丹頂鶴が見れることも。牧歌的な雰囲気の建物は、建築デザイナーだった初代が自ら設計したそう。しかも初代の奥様はジャズボーカリストだったので、ピアノなど楽器も店内にあり、定期的に音楽イベントも開催とか。サラダやパスタ、ステーキ、花畑牧場のラクレットチーズも用いた料理など洋食メニューがずらり。イエローカレーも不動の人気を誇ります。釧路湿原の雄大な自然を眺めながら、贅沢なひとときを堪能できます。

住所:北海道釧路市鶴野143-13
電話番号:0154-52-5452

日米(にちべい)

繁華街・末広町の隠れ家。もともとはバーをなさっていたので大衆居酒屋ですが、ダイニングバー的雰囲気なのも面白いです。「道東など地場産の食材をどこよりも安く提供する」という嬉しさ100%のコンセプトも凄いです。活つぶ刺、活ほっき刺、厚岸産北海シマエビ、仙鳳趾の生牡蠣なども美味しくてお得ですが、真骨頂は焼きもの。炭火で香ばしく仕上げた脂の乗りと旨味のあるハラス焼き、ジューシーな阿寒ポークの豚串など、たまりません。

住所:北海道釧路市末広町2-9
電話番号:0154-22-5004

釧ちゃん食堂(せんちゃんしょくどう)

和商市場で勝手丼もいいですが、本気なら「釧ちゃん食堂」です。「釧之助」というブランドで海産物を展開するマルヤ笹谷商店の直営です。釧路町にもありますが、大型漁船が停泊する釧路港のくしろ水産センター1階の店舗が超オススメです。まさに漁師の食堂感が半端なし。旬の6種の海産物がふんだんで、ネタも大きい&分厚くて美味しい海鮮丼をぜひ。油の乗った釧路で取れたさばを用いた「焼き釧さば定食」なども評判です。

住所:北海道釧路市浜町3-18 くしろ水産センター1F
電話番号:0154-25-1117

■プロフィール  
はんつ遠藤
1966年東京生まれ。早稲田大学卒。不動産会社勤務を退職後、海外旅行雑誌のライターを経て、フードジャーナリスト&C級ホテル評論家に。飲食店取材軒数は1万軒を超える。主な連載は「週刊大衆」「東洋経済オンライン」など。著書は「取材拒否の激うまラーメン店」(廣済堂出版)など27冊