アメリカン航空とジェットブルー航空の「ノースイースト・アライアンス」、終了を命じる判決

ジェットブルー航空

アメリカ連邦裁判所は、アメリカン航空とジェットブルー航空によるノースイースト・アライアンスを終了するよう命じた。

アメリカ司法省は、提携が競争に反し、運賃の値上げが見込まれるとして提携解消を求めて、2021年9月に提訴していた。

両社は2020年に、アメリカ運輸省の許可のもとで、米北東部のニューヨークとボストンの4空港発着便で提携を開始。収益分配やインターライン契約を開始し、北東部地域でシェアが高い、ユナイテッド航空やデルタ航空に対抗するとしていた。判決から30日以内に提携を終了するよう命じたものの、航空会社が控訴する可能性が高い。

判決文では、アメリカン航空が国内線の8割を占める「ビッグ4」の1つであり、ニューヨークに拠点を起き、ボストンでは第3位の航空会社であることや、ジェットブルー航空がアメリカ第6位の航空会社であり、米北東部発着便が全運航便の75%を占めることなどから、特に米北東部では激しい競争環境にあったと指摘。両社は合併を伴わないものの、路線ネットワークの調整など、実質的に単一の航空会社として運航するものとした。

ジェットブルー航空はこの他に、スピリット航空との合併が独占禁止法に抵触するとして、訴訟を起こされている。2022年にはスピリット航空とフロンティア航空との合併が阻止されており、計画を撤回している。