ANA、11月21日〜27日搭乗分「トクたびマイル」設定 東京/羽田〜石垣・宮古線が7,500マイルなど
「ANA Pay」がリニューアル、1マイル1円で国内・海外で支払い可能に
ANA Xは、決済サービスの「ANA Pay」をリニューアルした。
「ANAマイレージクラブ」アプリをアップデートすると、アプリの画面下部の中央部に「Pay」ボタンが表示され、「ANA Pay」を利用できる。まずはiOSでの提供を開始し、Android版は6月下旬に提供を予定している。本稿では、発表会の模様をレポートする。
リニューアルにより、貯まったANAマイレージクラブのマイルを「ANA Pay」にチャージして1マイル=1円で買い物に使えるほか、JCBに加えて新たにVisa、Master、Dinersカードから残高をチャージして、街中の「iD」や「Visaのタッチ決済」に対応するお店の買い物で使えるようになる。
また、クレジットカードからチャージした「ANA Pay キャッシュ」のタッチ決済を使うと、支払い金額200円ごとに1マイルが獲得できるほか、ANAカードからのチャージで最大1,000円ごとに11マイルを獲得できる。
ANA Xの轟木一博代表取締役は、昨年10月にゲートアプリとなる「ANA マイレージ」アプリを提供開始し、開始時点で10個だったミニアプリが提供から半年間で16個に増加したことや、2023年1月末に23のショップでスタートした「ANA Mall」は今年度中に100のショップオープンを目指しており、現在は29のショップに増加していると、これまでの実績を明かした。
今回、「ANA Pay」のリニューアルによって「ANA Xのプラットフォーム事業の骨格の機能が整い、いつでも、どこでも、何にでもマイルを貯め・使っていただける環境が整った。」と、「ANA Pay」のリニューアルの意義を紹介した。
今回の「ANA Pay」のリニューアルの内容は、大きくわけて3点にわけられる。1点目は、チャージの選択肢の大幅な拡大、2点目がタッチ決済への対応(iD、Visaのタッチ決済)による使えるお店の拡大、3点目にANAマイル経由でのチャージや、支払いによるマイル獲得が可能になった。
これまで、航空機の利用やクレジットカードの利用で貯められる「ANAマイル」は、特典航空券との交換には程度まとまったマイルを貯める必要がるため、特典航空券との交換に必要となるマイル数がたまらないときや、特典航空券と交換した後に余ったマイルをどう使えば良いのかわからない、という声があった。
轟木氏は、「クレジットカードの利用でマイルを貯めて、特典航空券と交換するという、一本調子な使われ方がメインであった」としたほか、「年に1回ぐらいANA便で旅行をするお客様が、それほど使用頻度の高くないポイントプログラム(=ANA マイレージクラブ)に登録しても、パスワードの管理が煩わしいなどの理由で、マイルを貯めないという判断をしている方もいるのが事実。」と現在の課題を認めた上で、「ANA Pay」をリニューアルし、少額マイルの使い道を十分に用意することで、特典航空券を中心とした体験価値は残しながらも、少数マイルの活用もしやすくすることで、マイル全体の価値を向上したとアピールした。
▲1か月で2,600マイルを獲得できるケースも
リニューアルにより新たに1マイル=1円で、1マイルからチャージが可能となったほか、クレジットカードはVisa、Master、JCB、Dinersカードに対応し、さらにセブン銀行からの現金チャージ、Apple Payからのチャージも行える。
ANA X ペイメント事業推進部 部長 金子氏は「ANAマイルは、他社ポイントとの交換が1万マイルなどある程度貯まった状態でないと交換できなかったが、ANA Payのリニューアルによって、1マイルから利用できることが特長」と、小額のマイルが支払いに使えることを強調した。
また、「ANA Payのリニューアルは三井住友カードと連携し、ドコモの「iD」と「Visaのタッチ決済」加盟店200万か所以上で利用できるようになった。ドコモの「iD」は国内でかなり浸透しており、「Visaのタッチ決済」は、海外でも利用できるお店が多い。一例として、ANAの国際線でハワイに行き、航空機の利用で貯まったマイルを現地のABCストアで「Visaのタッチ決済」で決済するという使い方が可能になる」と、「ANA Pay」のリニューアルで可能になる使い方を紹介した。
リアル店舗でのタッチ決済に限らず、バーチャルプリペイドカードにも対応しており、Visaカードでの支払いに対応するECサイトのオンライン決済にも利用できる。決済時には、「ANA Pay」アプリ上で表示されるクレジットカード番号と、セキュリティコード、有効期限を入力する。
「ANA Pay」を支払いに使うと、リアル店舗でのタッチ決済でもオンライン決済でも200円につき1マイルが貯まる。これに加えて、クレジットカードのANAカードを使ってチャージすると、一般会員は1,000円で1マイル、ANAカード(ゴールド)会員は6マイル、ANAカード(プレミアム)は11マイルが獲得できる。
なお、「ANA Pay」にチャージした残高は、現金およびクレジットカードからチャージすると「ANA Pay キャッシュ」に、マイルからチャージした残高は「ANA Pay マイル」にそれぞれ分類される。これらは、アプリ上でスワイプするだけで簡単に切り替えできる。「ANA Payキャッシュ」の有効期限は最後に使用またはチャージした翌月から起算して4年で、「ANA Pay マイル」は最後に使用またはチャージした翌月から起算して1年間。
従来提供されていた「ANA Pay」のコード払いについては、順次新規の入会を停止した上で、2023年11月末を目処に提供を終了する。終了と同時に、スマートコードを「ANA Pay」に搭載する方針だという。この対応が完了すれば、「ANA Pay」にマイルからチャージしたあと、コード決済で支払いすることも可能になる。
キャンペーンで最大10,000マイル付与
ANA Xは、オープニングキャンペーンとして、3つの特典を提供している。1点目は、「ANA Pay」の支払いのボーナスマイルで、3,000円〜4,999円の支払いで200ボーナスマイル、5,000円〜9,999円の支払いで500ボーナスマイル、10,000円以上の支払いで800ボーナスマイルを付与する。
2点目は、ANAカードからのチャージでマイルをプレゼントするもの。ANAカードでキャンペーン期間中に3,000円以上チャージすると、一律で300ボーナスマイルを付与する。
3点目は、ANA VisaまたはANA Masterカードでチャージし、ANA Payで支払いをするとマイルをプレゼントするもので、チャージ金額30,000円で3,900ボーナスマイル、50,000円以上で6,900ボーナスマイル、60,000円チャージで8.900ボーナスマイルを付与する。いずれも3,000円以上の決済が条件。なお、こちらの特典は三井住友カードが主催するキャンペーンによるもの。キャンペーン期間はいずれも8月31日まで。
ANAマイレージクラブには、3歳の誕生日から入会できる。このため、例えば子どもの3歳の誕生日(以降)にマイレージクラブに登録して家族旅行でANAの航空機を利用してマイルを貯めると、3歳の子どものアカウントにもマイルが付与される。従来は、貯まったマイルをファミリーマイルとして特典航空券に交換するためのマイルの一部として利用可能だったが、「ANA Pay」がリニューアルしたことで、子ども自身が旅先での買い物にマイルを使ったりすることも可能となる。なお、未成年者が「ANA Pay」を利用するには、親権者など法定代理人の同意を得た上でサービス利用登録を行うことが前提とされている。