アメリカ運輸省、デルタ航空の羽田発着一部自由化提案を拒否

デルタ航空 DL A350-900 N502DN

アメリカ運輸省は、デルタ航空が求めていた、羽田空港の発着枠のうち最大2枠を任意の路線に利用できるようにする提案を拒否した。

この提案には、アメリカン航空とハワイアン航空が賛成、ユナイテッド航空が反対していた。デルタ航空は現在も、東京/羽田とホノルル、ポートランドを結ぶ2路線を開設しておらず、両路線のアメリカ側の発着地を変更するとみられていた。

提案でデルタ航空は、新型コロナウイルス後の旅客需要は発着枠が配分された2019年時点の想定と根本的に異なり、柔軟性を与えることで実需に対応できるとしており、消費者保護、競争促進、公共の利益に資するものとなると主張している。日本の航空会社はアメリカ側の発着空港を自由に選択できることから、アメリカの航空会社は不利な立場に置かれているといい、高い柔軟性を求めている。政府の監視を条件として、試験的に3年間実施することを条件とした。

アメリカ運輸省は2019年8月、羽田空港の発着枠をデルタ航空に5枠、ユナイテッド航空に4枠、アメリカン航空に2枠、ハワイアン航空に1枠の計12枠を追加配分している。デルタ航空は現在、アトランタ、デトロイト、ロサンゼルス、ミネアポリス、ポートランド、シアトル、ホノルルと東京/羽田を結ぶ7路線の運航許可を得ている。