ANA、小型機でも「鬼滅の刃」コラボ　「地方路線でも楽しんで」現場の整備士が提案

2023年7月8日

全日本空輸（ANA）は、7月14日から就航予定のボンバルディアDHC8−Q400型機の特別デカール機「鬼滅の刃ぷろっぷ」（機体記号：JA846A）のデカール貼り付け作業を那覇空港のMRO Japanで公開した。

「鬼滅の刃ぷろっぷ」は、テレビアニメ「鬼滅の刃」とのタイアップによるもので、アニメの主人公の竈門炭治郎と、妹の竈門禰豆子のデザインのデカールをコックピットの窓の横に貼り付ける。デカールは縦横56センチで、機体左側はパイロット姿の炭治郎、右側は客室乗務員姿の禰豆子のデザイン。イラストは特別機のための描き下ろしで、背景にはDHC8−Q400型機が描かれている。また、機内では、アニメに登場する9人のキャラクターを描いたステッカーを各座席の背面テーブルに貼り付ける。

作業が公開された7月8日は、ANAから作業を受託しているMRO Japanの整備士が、貼り付けたデカールを保護するシールコートを周囲4辺に塗った。2人の整備士が刷毛を使って手作業で塗布し、作業時間は機体両側で合わせて10分ほどだった。

ANAは2021年12月から「鬼滅の刃」とのタイアップを始め、2022年1月31日から特別デザイン機「鬼滅の刃じぇっと」初号機（ボーイング767-300ER型機、JA616A）の運航を開始。同年3月26日には2号機（ボーイング767-300ER型機、JA608A）、10月3日には3号機（ボーイング777-200ER型機、JA745A）を就航させている。

▲「鬼滅の刃ぷろっぷ」を発案したANA整備センター機体事業室ライン整備部の竹中祐梨菜さん

タイアップでは当初、ボンバルディアDHC8−Q400型機のデカール機を運航する計画はなかったが、機体のライン整備を担当するANA整備センターの竹中祐梨菜さんが、大型機が就航していない地方路線でもタイアップを楽しんでもらいたいと提案した。

初便は7月14日午後3時10分大阪/伊丹発、福岡行きのNH1153便となる予定。その後は運航便を固定せず、DHC8−Q400型機の各就航路線に投入する。7月25日からは、「鬼滅の刃ぷろっぷ」を含む全てのDHC8−Q400型機の運航便で、機内デカールと同じデザインのステッカー（9種＋シークレット1種）を希望者に配布する。

このほか、JA844A、JA850Aにも同様のデカールを貼り付け、7月中に運航を始める計画。運航終了時期は未定だという。

▲整備中のDHC8−Q400型機にデカールを貼り付けるMRO Japanの整備士