東海道新幹線品川駅、開業20周年 輸送拡大の拠点、将来はリニア始発駅に

東海道新幹線の品川駅が10月1日、開業20周年を迎えた。これを記念して、JR東海と同駅に乗り入れるJR東日本、京急電鉄は合同で式典を開き、3社の駅長がくす玉を割って祝った。

東海道新幹線の品川駅は、同新幹線の17番目の駅として2003年10月1日に開業。当時、東京駅始発列車の増発が難しくなっていた同新幹線において、途中駅始発の列車を設定して全体の運転本数を増やすことが大きな目的だった。品川駅開業を機に、それまで「ひかり」主体で運転されていたダイヤは、最速達の「のぞみ」を主体とするダイヤに変更。「のぞみ」が1時間あたり片道最大7本運転されるようになり、東海道新幹線の輸送形態は大きく変化した。これに合わせて、新幹線の改札が設けられた港南口側エリアには高層ビルが次々と建設され、品川駅周辺はビジネス街として大きく発展を遂げることとなった。

2020年3月には、1時間あたり片道最大12本の「のぞみ」を運転する「のぞみ12本ダイヤ」がスタート。JR東海によると、開業当時の2003年度には約1.7万人だった品川駅の1日平均乗車人員は、2022年度には27,662人に増加した。

▲JR東海 長西宣英・品川駅長

式典であいさつしたJR東海の長西宣英・品川駅長は、「多くのお客様にご利用いただける輸送パターンが完成した重要な拠点」としたうえで、「将来はリニア中央新幹線のターミナル駅としての役割を持つことになり、さらに発展、進化していく」と話した。

駅コンコースでは、品川駅開業と同じ2003年に結成され、JR東海社員も所属しているというよさこいチーム「舞華」が演舞を披露。また、品川駅に乗り入れる鉄道3社の制服着用体験ができるコーナーが設けられ、親子連れが記念撮影を楽しんだ。