カンタス航空、ACCCに抗弁書　欠航便の航空券を最長47日間販売で

カンタス航空は、オーストラリア競争・消費者委員会（ACCC）が、すでに欠航を決めた航空券の販売を継続していたとしてオーストラリア連邦裁判所へ提訴したことに対し、抗弁書を提出したことを明らかにした。

新型コロナウイルスの収束後、欠航率の高さなどにより顧客を失望させたことは全面的に認めているものの、ACCCの訴訟は航空業界の現実を無視し、欠航便利用者には代替便か払い戻しの提供が行われたとした。

カンタス航空では、予定通り運航することを努力しているものの、天候や運航上の問題から遅延や欠航が避けられないという旅行の性質上、航空会社はそれを保証することはできないとしている。また、当初の予約便からできるだけ近い時刻に代替便を提供することや、返金することにより、消費者法に基づく義務を果たしているとした。

ACCCによると、カンタス航空は2022年5月から7月にかけて、欠航を決めた8,000便以上の航空券の販売を最長47日間に渡って継続し、1万便以上の航空券の購入者に対しても平均して約18日間、事実を通知しなかった。ACCCでは、カンタス航空が虚偽もしくは誤解を招く行為を行い、顧客に代替便を手配する時間を与えなかったことにより、顧客が高額な料金を支払うことになった可能性があると主張している。ACCCの調査では、カンタス航空は同期間、ほぼ4便に1便にあたる約15,000便を欠航していた。

これらの主張に対し、商業的な利益のためにお客様との連絡を遅らせたわけではないとしており、代替手段を提供するための時間が必要であったことや、コールセンターの待ち時間が伸びることを防ぐためだったと主張している。人為的なミスも重なっていた。

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