ジェットスター労組、30日以降もスト継続 会社との交渉決裂

ジェットスター・ジャパン(エアバスA320型機)

ジェットスター・ジャパンの労働組合、ジェットスタークルーアソシエーション(JCA)は、12月29日夜の会社側との交渉が決裂したことを明らかにした。30日以降もストライキを継続する。

会社側からは片岡優代表取締役社長、田中正和執行役員、レズ・スティーブンズ執行役員ら、JCA側からは木本薫子執行委員長らが出席し、午後6時半から2時間の予定で開催したものの、大幅に超過して交渉を終えた。

JCAの井小萩明彦執行委員によると、所定労働時間外の未払賃金の支払いについては中央労働委員会の調停を会社側が申し入れており、進展はなかった。減額された非課税通勤費を支払う意思が示されたものの、支払い方法や期間の言及はなかった。組合事務所と掲示板の設置は許可されたものの、事務所の広さや掲示板の設置場所についての提示はされなかった。次回の団体交渉は30日正午から行われる見通し。

JCAは、8月に争議権を確立しており、8月17日からストライキを実施予定だったものの、会社側との交渉に一定の進展があったことから見送っていた。12月には勤務変更依頼を拒否する「ソフトストライキ」から開始し、12月22日から段階的に増員する形でストライキを行っている。年末の帰省がピークを迎えた29日には36名がストライキを実施し、15便が欠航となった。

井小萩執行委員は、「要求を主張し続けることは大事だが、利用者にとって一年に一番大事な時に迷惑をかけることは別の感情を組合員が持っている。きょうは36名がストライキに参加すれば、大きな影響を与えるということはわかったと思う。お客様第一に考え、その後に会社に対して要求していければと考えている」と話した。31日は機長4名、副操縦士3名、客室乗務員16名の計23名がストライキを行う予定であるものの、調整する可能性はあるとした。