ANA、受託手荷物の適用ルールを変更 日本発エコノミー「Light」運賃では1個に
エアアジア・グループ、「ワン・エアライン」戦略で事業拡大 広島や長崎、仙台就航も視野
エアアジア・グループは、エアバスの単通路機を活用し、日本を含むアジア各地への路線展開を目指す。
エアアジアグループの短距離路線を担う4社と、中距離路線を担うエアアジアXの運営を統合することに伴うもの。新たに掲げる「ワン・エアライン」戦略のもとで、既存路線と認可、発着枠を活用し、路線網を拡大する。
エアアジアXは現在、18機を保有し、22路線を運航している。エアバスとの発注変更への合意に伴い、新造機の受領は2026年まで行われれず、事業拡大に制約があることから、航続距離が長いエアバスA321LR型機やエアバスA321XLR型機と、既存の権利を活用する。2026年以降には、エアバスA330neoを15機、エアバスA321XLR型機を20機導入する。
エアバスA321neoは九州やオーストラリアのパース、エアバスA321LR型機は東京、エアバスA321XLR型機は北海道もカバーできる。ASEAN各地から長崎や広島、仙台へ乗り入れることも視野にいれる。
エアバスA330型機では需要が満たない済州や釜山などのセカンダリーシティへはエアバスA321型機、旅客や貨物需要が大きく、長い航続距離が必要な路線にはエアバスA330型機を使用したい考え。エアバスA330neoでは、バンクーバーやサンフランシスコ、ロサンゼルス、ホノルル、モスクワ、ストックホルム、コペンハーゲン、ロンドン、パリ、バルセロナ、欧州経由でニューヨーク、マイアミなどへの乗り入れを検討する。
エアバスA321型機は、セカンダリーシティへの就航が容易で、高頻度運航が可能となること、折り返し時間が短縮できることが増収に寄与するほか、単機種でのオペレーション簡素化やスペアパーツの共通化、運航コストの30%削減により、利益の増加が見込めるとした。現在多数保有するエアバスA320型機と比較すると、エアバスA321型機には約60席増の最大240席が配置でき、エアバスA321neoは最大6時間、エアバスA321LRは最大7時間の飛行ができる。
エアバスA330型機と比較すると、エアバスA321XLR型機は最大10時間の飛行ができ、供給量を減らすことが可能となる。これにより、セカンダリー空港同士の運航も可能となるほか、燃料コストや損益分岐点の低下による運賃競争力も見込める。
機材数は、2024年は249機、2025年は290機、2026年は320機、2027年は352機、2028年は377機を見込む。エアバスA321型機の受領数は、2024年は4機、2025年は11機、2026年は12機、2027年は18機、2028年は28機、2029年は36機、2030年から35年まで42機で計362機を見込む。73機はセール&リースバック契約を締結しているほか、エアバスA320neo、エアバスA321XLR型機、エアバスA330neoへの発注変更も可能なオプションも有する。
トニー・フェルナンデス氏は、「エアアジアのすべての航空会社を一つの傘下にまとめるというパズルは、私たちの心に長年ありました。それが、新世代のエアバス社の航空機という形で欠けていたピースがついに表れたのです。私たちは、PN17から脱却へ向け全力で取りみつつ、困難を乗り越えるレジリエンスと決意と共に、株主のために価値を提供してまいります」とコメントした。
エアアジア・グループは、マレーシアとインドネシア、タイ、フィリピンの短距離航空会社とエアアジアXの持株会社として新設される。