国内の旅館・ホテル、6割が景況感に「良い」と回答 TDB調査

帝国データバンク(TDB)は、国内の旅館・ホテル事業者の6割が景況感を「良い」と回答したことを明らかにした。

販売単価は高止まり傾向にあり、2023年の国内宿泊旅行単価は1人あたり63,212円で、2019年比14.8%増となった。リベンジ需要による需要の増加や原材料・エネルギーコストの上昇、価格転嫁の進展や賃金の上昇も値上げに直結し、旅行単価の上昇につながったとみている。訪日外国人数の回復も、需要の増加を引き起こし、単価上昇の加速要因になっているとしている。

帝国データバンクの調査によると、旅館・ホテルの販売単価が上昇したとする割合は、2022年8月から20か月連続で60%を超え、2024年3月時点では75.3%と4社に3社は上昇したと捉えていた。

帝国データバンクでは、深刻化する人手不足への対応や、食材をはじめアメニティ、リネン関連費用、冷暖房費などの高止まりなどは企業収益を圧迫する要因となっており、宿泊料金の値上げは続くと予測している。結果として、国内のリベンジ消費が一巡する方向の中で、消費者の宿泊離れを回避するために各社は独自性や希少性、高級感などの対応を迫られることとなり、生き残りをかけ優勝劣敗が顕著となっていくとまとめている。