引退発表の「ドクターイエロー」T4編成、東京駅に姿現す ラストランまで約7か月

923形 T4編成 ドクターイエロー

2027年以降をめどに完全引退することが発表された新幹線の検測車両「ドクターイエロー」が6月14日午前、東京駅に姿を現した。

ドクターイエローは東海道・山陽新幹線の電気設備や軌道設備を点検する車両。JR東海が保有する923型0番台(T4編成)と、JR西日本が保有する923型3000番台(T5編成)の2編成があり、10日に一度程度の周期で交互に走行している。運転日やダイヤは非公開で、なかなか目にする機会がないことから、「見かけると幸せになれる」と人気を集めてきた。

T4編成は2001年9月、T5編成は2005年に運行を開始。デビューから約20年が経過し車両の老朽が進んでいることから、JR東海とJR西日本は13日、T4編成は2025年1月に、T5編成は2027年以降をめどにそれぞれ引退させると発表した。

引退発表の翌日となる14日、東京駅に姿を現したのはT4編成。午前11時半すぎに18番線に入線すると、居合わせた旅行客や家族連れが先頭車に駆け寄り、ビデオカメラやスマートフォンを向けていた。東京駅には15分ほど停車し、正午前に出発した。

JR東海は今後、ドクターイエローの引退を記念した体験乗車会や撮影会、記念グッズの販売などを行う予定だという。