JR東海、三島の研修センターで体験イベント 子どもたちが新幹線の仕事に挑戦

JR東海は、東海道新幹線の旅や仕事について考える親子向けのイベントを静岡・三島の総合研修センターで開いた。約400件の応募の中から選ばれた小学生の親子54組が参加し、運転士や駅員の業務体験や、鉄道を使った旅のプランを計画するワークショップに挑戦した。

イベントは東海道新幹線の開業60周年を記念し、同新幹線に親しみを持ってもらおうと開催。子どもたちはまず、研修センター内にある運転シミュレータやモックアップで、東海道新幹線の運転士や車掌業務、駅の出札(きっぷの発売)業務に挑戦した。設備はJR東海の社員も訓練や研修に使っているもので、子どもたちは現役の運転士や車掌、駅員から教わりながら、機器の操作方法や安全確認の手順、接客のコツなどを学んだ。

続いて行われたワークショップでは、東海道新幹線を使った旅行プランを盛り込んだ「旅のしおり」を親子で作成。参加者は数組ごとのグループに分かれて、行ってみたい沿線の観光地や名物について意見を出し合い、他の参加者のアイデアも参考にしながら“自分だけの旅のプラン”を作った。実際に計画した旅に行けるよう、参加者にはJR東海ツアーズのクーポン券3万円分がプレゼントされた。

▲旅を子育てに活かす「旅育」を提唱する村田和子さん

ワークショップの講師を務めたのは、旅を子育てに活かす「旅育メソッド」を提唱し、自治体などとのイベントも数多く開催している村田和子さん。JR東海とワークショップを開くにあたり、「まずは東海道新幹線の沿線について知ってもらえるよう、『旅育ノート』を作った」と話す。ノートでは首都圏・東海・関西の3エリアに分けて、各地の見どころを写真やイラストで紹介。「旅育と言っても、学ばせようと意識すると面白くなくなってしまう。宝物探しをするような、わくわくするようなデザインにした」と、子どもたちが興味・関心を持てるように工夫したという。

1964年10月1日に開業した東海道新幹線は、今年で60周年を迎える。JR東海では、今後も各種記念イベントを開催するとしている。