長崎発ANA機で客室内の気圧低下、重大インシデント認定

ANA(ボーイング737-800型機、JA60AN)

6月22日、長崎発名古屋/中部行き全日本空輸(ANA)372便(ボーイング737-800型機、機体記号:JA88AN、ANAウイングス運航)が飛行中、客室内の気圧の低下を示す警報が作動した。国土交通省は重大インシデントに認定した。

同便は長崎を午前9時36分に出発。高度31,000フィートで巡航中に与圧システムの不具合を示す注意灯が数回点灯し、消灯したものの、念のため早期に降下を開始した。高度27,000フィート付近を降下中にも注意灯が再び点灯した。午前10時半ごろ、和歌山県みなべ町の上空25,000フィートで、客室の気圧低下を示す警報が作動したため、客室内の酸素マスクを手動で展開し、緊急宣言をした上で速やかに降下を開始した。高度10,000フィートに到達後、客室内の気圧が安定したことから、緊急宣言を解除して、午前11時に通常通り着陸した。機体は駐機し保全措置を行っており、詳細は調査中。

同便には乗員6名と乗客98名の計104名が搭乗しており、乗客は当日に6名から体調不良、後日1名から耳の違和感の申告があった。客室乗務員4名から倦怠感の申告があり、医師の診察を受けたものの健康に異常はなかった。

ANAでは、「当該便のお客様や関係者の皆様に、ご心配ならびにご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。今後、関係機関による調査に全面的に協力してまいります」としている。