ボーイング、2043年までに約44,000機の新造機需要 見通し明らかに

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ボーイングは、2043年までに約44,000機の民間航空機の新造機需要を予測している。

ファンボローエアショーの開幕を前に、2024年の民間航空機市場見通し(CMO)を発表し、明らかにした。新興市場と世界の単通路市場の需要増加が、業界の成長の原動力になる。内訳はリージョナルジェットが1,525機、単通路機が33,380機、ワイドボディ機が8,065機、貨物機が1,005機の計43,975機。

世界の旅客機と貨物機の機材数は、今後20年間でほぼ倍増する。納入数のうち76%が単通路機で、約半数が旧世代機の置き換えとなる。2023年比では、今後20年間にわたり、航空旅客交通量は年平均4.7%増える。機体数は年平均3.2%の増加にとどまり、座席利用率の増加や機材稼働時間を増やすことで生産性が高まるとみている。

2043年には単通路機が機体の71%を占め、短距離から中距離まで多用途での活用を見込む。ワイドボディ機も2倍以上に増え、中東の機体数の44%がワイドボディ機となる。

旅客数の伸びは、南アジアが7.4%、東南アジアが7.2%、アフリカが6.4%の伸びとなり、新興市場が成長を牽引する。機体納入数ではユーラシアがトップだった。

ブラッド・マクマレン コマーシャルセールス&マーケティング担当上級副社長は、「航空業界にとって、これは挑戦的で刺激的な時代です。世界的な課題が続く中、サプライチェーンや生産の制約に私たち全員が取り組んでいるにもかかわらず、より典型的な交通量増加に戻ったことは、航空業界がいかに回復力があるかを示しています」とコメントした。

新興市場での需要増加に伴い、新たなパイロットや整備士、客室乗務員をサポートするためのトレーニングに加え、約240万人の新規人材が必要になるという。