スプリング・ジャパン、CA制服リニューアル 濃緑色で「安心感」表現

スプリング・ジャパンは、客室乗務員の2代目制服をお披露目した。就航10周年を機に刷新するもので、8月1日から着用を始める。

「安心感」をコンセプトに、現行制服にも使われているコーポレートカラーの明るい黄緑色を際立たせるため、濃緑色をベースカラーに採用。しゃがんだり腕を上げたりしやすいよう、弾力性や伸縮性に優れた生地を使い、着心地や機内での動きやすさを追求した。速乾性の素材で、家庭で洗濯することもできる。

女性用のアイテムはジャケット、ワンピース、半袖ブラウス、スカート、パンツがあり、好きな組み合わせを選べる。パンツスタイルは初採用となった。ジャケットとスカートにはフリルのデザインを取り入れることで、穏やかで優しい印象を表現。ワンピースにはアクセントとして、袖口とウエストラインにコーポレートカラーの切り替えしを施した。また、ブラウスは社名の「スプリング」にちなみ、春の花であるアマリリス、ユリ、サクラ、モモ、ハナミズキ、スズランと、管制塔や飛行機を描いた。

▲現行制服より大判化し、社名の頭文字である「S」のラインをデザインに取り入れたスカーフ

男性用のアイテムはジャケット、ベスト、長袖シャツ、半袖シャツ、スラックス。ジャケットは肩パットを外し、肩回りを特殊裁断にすることで、着心地が大幅に改善されているという。ジャケットとベストの襟のデザインはアシンメトリーになっており、ネクタイのラインと合わせて飛行機の軌道を表現している。

▲飛行機の起動を表現したという男性制服の襟周り

制服の刷新にあたっては、現場の声を反映した機能性とデザイン性を反映するため、現役客室乗務員によるプロジェクトチームを立ち上げた。リーダーを務めたのは、客室部客室乗員課の道川守さん。2019年に始動したが、直後にコロナ禍に入ったため、本格的に動き出すことができたのは2022年の冬だったという。安心感を一番の軸に、「コーポレートカラーを効果的に盛り込んだデザイン」、「他のLCCにないようなデザイン」を目指してコンペを実施。最終的に4社4案の中から、「自分たちがイメージしているデザインに最も近かった」(道川さん)という栃木県佐野市の制服メーカー・カーシーカシマのデザインが採用された。

新制服の出来に道川さんは「ひと目見て、かっこいいと思った」と納得の表情。これまではオーバーヘッドビンを開閉するときにジャケットを脱ぐ人もいたが、「新制服は肩の動きがとにかく楽になった。スラックスも軽く、動き回っても安心」と機能性も抜群だという。

スプリング・ジャパンは春秋航空日本として2012年9月に設立。東京/成田を拠点に、2014年8月1日から広島・高松・佐賀線の3路線の運航を開始した。2021年6月にJALの連結子会社となり、同年11月には現在の社名に変更。現在は札幌/千歳・広島線の国内線2路線と、上海/浦東・ハルビン・天津・寧波線の国際線4路線を運航している。

▲春の花や管制塔、飛行機をモチーフにしたデザインのブラウス

▲客室乗務員の制服としては珍しいフリルを採用したスカート