大韓航空、個室型ビジネスクラスの最新機材787-10 成田線に投入中

大韓航空は、ボーイング787シリーズの超長胴型となる787-10型機を7月25日に導入し、東京/成田〜ソウル/仁川線に投入している。初号機(機体記号:HL8515)の就航から間もない8月上旬、成田空港での折り返し作業中に機内を取材した。

787-10型機は787シリーズの最長胴型で、全長68.3メートル。エンジンはゼネラル・エレクトリック(GE)製GEnx-1B74/75を搭載している。

客室はビジネスクラスにあたるプレステージクラス36席、エコノミークラス289席の計325席仕様。機内Wi-Fiサービスを提供し、プレステージクラスには新型シート「プレステージ・スイート2.0」が導入されている。

新導入のプレステージ・スイート2.0はドア付きの個室タイプ座席で、「1−2−1」配列。個室内のシートと専用コンパートメント(小物入れ)の配置が座席位置によって異なり、8・10・12・15列目のA席とJ席が最も窓に近い席となる。中央2席の間は高さ132センチのパーティションで仕切られているが、収納して2人用個室のように使うこともできる。

シートピッチは117センチ、シート幅は53センチで、フルフラットシートにしたときの全長は198センチになる。モニターは4K UHD対応の23.8インチで、Bluetooth接続にも対応。スマートフォン用のワイヤレス充電器、コンセント、60W高出力USB-C電源を備える。

個室内にはポジャギと呼ばれる韓国の伝統的な刺繍布をイメージする模様をデザインし、朝鮮王朝時代の白磁をイメージしたクリーム色、真鍮のような金色、青味がかったチャコールグレー、黒などで落ち着いた雰囲気に仕上げた。

エコノミークラスもシートを一新。配列は「3-3-3」で、シートピッチは81センチ、シート幅は44センチ、リクライニング角度は最大118度。様々な方向へ調整できるヘッドレストを装備している。モニターは4K対応の13.3インチで、他機種よりも2インチ大型化した。各座席間の足元にユニバーサルコンセントを備える。席の位置によってヘッドレストの色が異なり、機内前方のBコンパートメントは群青色、後方のCコンパートメントは赤銅色のようなカラーになっている。

初号機のフェリーフライトは、ボーイングの工場があるアメリカ・チャールストンを現地時間7月19日に出発し、仁川国際空港に同20日に到着。7月25日から東京/成田〜ソウル/仁川線のKE703/704便に投入されており、今後は北米やヨーロッパなど中長距離路線にも投入される予定だ。

プレステージクラス「プレステージ・スイート2.0」

エコノミークラス