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ANA、777F貨物機にサメ肌フィルム 流体摩擦低減で燃費向上とCO2削減効果
全日本空輸(ANA)は、ルフトハンザグループのルフトハンザ・テクニックが開発したリブレット加工フィルム「AeroSHARK」をボーイング777F(機体記号:JA771F)に導入し、9月2日から運航を始めた。
AeroSHARKはサメ肌に着想を得たフィルムで、表面に約50マイクロメートルの微細加工が施されている。機体に貼り付けることで気流の影響による空気の摩擦抵抗を低減し、エネルギー効率が向上することが見込まれている。フィルム1枚の面積は幅1メートル、高さ約0.5メートル。777Fでは1機あたり約2,000枚を使い、機体表面の約7割程度を覆うように貼り付けた。ANAによると、この加工によって1機あたり燃料消費量を年間約250トン、CO2排出量を同800トン削減できるという。
貼り付け作業は8月13日から31日までの約半月にわたり、中国・厦門の香港エアクラフト・エンジニアリング・カンパニー(HAECO)アモイで行われ、機体は同日未明から早朝にかけて成田空港に回航。運航初便は9月2日の東京/成田発シカゴ行きのNH8402便で、午後3時10分頃に成田空港を出発した。
来春をめどに、旅客用のボーイング777-300ER(機体記号:JA796A)にもAeroSHARKを導入する計画。同社によれば、単独の航空会社として旅客機と貨物専用機の両方にリブレット技術を導入するのは世界初だという。
ANAはボーイング787-9型機の特別塗装機「Future Promise JET」2機(機体記号:JA871A、JA874A)とDHC-8−Q400型機の特別塗装機「Future Promise Prop」1機(機体記号:JA461A)で、ニコンと共同開発したリブレットフィルムの実証実験を進めている。ANA整備センター業務推進部の裙本晋之助マネジャは、「早期実装を目指す中で、実装可能な段階にあるAeroSHARKの導入を先行して進めることになった」と説明し、ニコン製のリブレットフィルムについても引き続き検証を進めていくとした。