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15年連続世界最高LCC、何が他社と違うのか トニー・フェルナンデスCEOに聞く
航空格付け会社のスカイトラックスが発表した、世界最高の格安航空会社(LCC)に15年連続で選ばれたエアアジア。トニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)が、その秘密や今後の事業展開について語った。
ー15回連続で世界一のLCCになりました。勝つための秘策は何ですか?
フェルナンデスCEO(以下、回答すべて)「今日、すべての航空会社のCEOや客室乗務員、パイロットもみんな、エアアジアのスタッフのエネルギーが大好きだと言っていました。私たちはオールスターズと呼んでいますが、そこが違うんです。その違いは人であり、レジリエンス(回復力)です。つまり、答えは”人”です。そしてもうひとつは正直さです。私たちは、自分たちがベストである一方で、もっと向上することができるとわかっていて、毎年もっと良くなっていこうと決心していると思います。
エアアジアの素晴らしい点のひとつは、私たちはもっと良くなるはずだとか、間違っていると言って、立ち上がることを決して恐れないということです。そしてそれは、人々に対しても言えることです。謙虚さ、誠実さ、そして回復力です」
ーそれをどのようにして可能にしたんでしょうか?
「ひとつは、エアアジアが人々に愛される商品を持っていることです。安い運賃を提供し続けています。もちろん運賃は上がっていますが、それでも安いのです。そして、私たちは十分なサービスを受けていない人々にサービスを提供しています。これは非常に強力な商品だと思いますが、運賃だけではなく、素晴らしいサービスを提供しています。
今日、私たちはショー(表彰式)を独占したと思います。どの航空会社も私のところにやってきて、「エアアジアのエネルギーは信じられない」と言っていました。イベリア航空の誰かが、エアアジアに乗るつもりだと言っているのを聞いたばかりです。つまり、本当に人々のおかげです。しかし私たちはそれを乗り越え、今また成長を始めようとしています。
マレーシアにとってエキサイティングなことです。航空会社にとって15回連続(で世界最高)というのは。世界のどのブランドも15回連続で勝利したことはないでしょう」
ーこのような賞を受賞することにはそろそろ飽きましたか?
「そんなことはありません。私のスタッフの21,000人のスタッフ全員の証ですから。キャビンクルーだけでなく、おそらく私が最も困難な仕事を任されていた人たち、それはお客様の幸せです。カスタマーサービスは、多くの払い戻しや問題がありました。だから、私たちは勝ち続けているにもかかわらず、私たちは信用を切望しているのです」
ーこの賞は利用者にはどんな意味があるのでしょうか?
「まあ、世界のベストLCCを受賞した航空会社に乗るということです。もちろんいつも騒がれていますが、一番騒ぐのは少数です。しかし、我々は15回連続で勝利しているんだから、かなりいい商品です。機材が揃っていないにもかかわらずね。昨年は5,700万人を運びました。今年はコロナ前に迫る勢いで約8,000万人です。
私たちは政府からの支援を受けていなかったので、(コロナ禍の運休に伴う)払い戻しをすべて自分たちで賄わなければなりませんでした。でも、どのお客さんにも言っていることですが、そのほうがいいんです。私たちは生き延びた。だから、我々破産するより、実際にお金を返すことができる。破産すれば、あなたは永遠にお金を失うことになる。だから私は、すべての返金に対応したスタッフを誇りに思っています。フィリピンにはまだいくつか(未返金が)残っていると思います。私たちは革新を続け、より良くなり続けようと努力しています。私たちは正直です。私たちはもっと良くなれると知っています。
コミュニケーションの責任者が、世界一クリーンな航空会社になりたいって言いました。つまり、この航空会社は正直で、非常に意欲的で、常に新しいことに挑戦しようとする航空会社です。私たちはより良くなるよう顧客に耳を傾け、改善を試みます。どんなサービス業でもそうですが、私たちは完璧を求めません。ベストを尽くします。
エアアジアがなければ、世界はもっと貧しくなっていたでしょう。私たちの従業員は他の航空会社で働かなければならないでしょう。そして、彼らのエネルギーを見ればわかるように、これは素晴らしい文化です。ですから、私たちが生きていて、ナイロビであろうとカンボジアであろうと、新しい目的地に飛び続け、夢を実現し続けることが、乗客にとっての報酬だと思います。エアアジアのおかげで、多くの人が多くの目的地に行くことができたと思います。だから、本当に私たちは生き残ったのでしょう」