ハワイ経由で行くタヒチ、週1便でも利便性の高いハワイアン航空【レポート・前編】

気になるホノルルでの入国もスムーズ

ホノルル乗り継ぎということで、いちばん気になるポイントは乗り継ぎのスムーズさ。アメリカは乗り継ぎであっても入国審査が必要で、荷物も目的地まではスルーできず、一旦受け取ってて再度預け直す必要がある。これも実際に体験してみたところ、確かに手間ではあるが、そこまで面倒な作業ではなかった。

入国審査は国際線の乗り継ぎであることを説明すれば、そのままハワイやアメリカ本土へ乗り継ぎするときのような細かな質問はされなかった。また復路では今回初めてMPC(Mobile Passport Control)を利用。これはESTAで2回目以降アメリカに入国する際に利用できる事前申請システムで、スマートフォンの専用アプリから申請すると入国審査場で専用レーンが使えるほか、ハワイでの入国は顔写真の撮影だけで、パスポートのスキャンすらもなく入国審査が完了した。

もちろんあらかじめパスポートや写真などを登録するアカウントの作成が必要で、しかも事前申請は有効期限が4時間のため、フライトの出発前にはできず、ホノルルに到着してから申請が必要といったハードルはある。とはいえ、ホノルルの入国審査は時間帯によっては行列で1時間待ちというケースもあるので、専用レーンが使えるというだけでもアメリカにESTAで入国したことがある人は体験してみるのはオススメだ。

受託手荷物に関しては、ターンテーブルでピックアップして税関検査終了後にEXIT 2を出ると「Transit Bag Drop」があるので、そこで再度預ければオーケー。羽田発、パペーテ発ともに乗り継ぎ便の搭乗券も発券してくれたので、Transit Bag Dropで荷物の最終目的地タグと搭乗券をチェックするだけで預かってくれる。

▲EXIT 2を出た先にある「Transit Bag Drop」

往路のパペーテへの到着は午後9時30分で、入国審査や荷物のピックアップなどを考慮すると、空港を出られるのは午後10時30分を過ぎる。そのままタヒチ島の滞在なら問題ないが、翌日早朝に他の島へ移動といったスケジュールの場合、空港に近いホテルを押さえるのがオススメ。

▲パペーテのハワイアン航空チェックインカウンター

今回は空港から車で20分ほどの「Le Tahiti by Pearl Resorts」を利用。黒砂のラファイエットビーチ沿いにあり、バルコニーからタヒチの海も眺められ、ロケーションは抜群。長旅の疲れを癒すにはピッタリのホテルだった。

▲Le Tahiti by Pearl Resortsのベッドルーム

問題は復路便。パペーテ発のHA482便はホノルルに早朝5時20分に到着するため、「Transit Bag Drop」がまだオープンしていない。さらにハワイアン航空国際線のチェックインカウンターも閉まっている時間帯なので、荷物を再度預けることができない。今回は特別に搭乗券も発券済みということで、ハワイアン航空の国内線チェックインカウンターにあるBag Dropから再度預かってもらった。

ハワイアン航空ではこのあたりの改善を考えているとのことで、今後の対応に期待したい。というのも、今回復路の乗り継ぎ時間は約8時間あり、ワイキキなどに出かけるのに十分な余裕がある。ワイキキには早朝からオープンしているカフェなどもあり、効率良くまわれば半日とはいえハワイも満喫可能。その際に大きな荷物を持って移動するのは辛いので、荷物はどうにかしたいというわけだ。

特別ラウンジを使ったラグジュアリーな乗り継ぎも

▲特別ラウンジ「アパートメント1929」の入り口

ハワイアン航空のホノルル乗り継ぎで是非試して欲しいのが「Premium Airport Service」。ホノルルの空港到着時に出迎えや手荷物の持ち運びサポート、専用エスコートなどが提供されるほか、特別ラウンジの「アパートメント1929」が利用できる。

ハワイアン航空の創設年にちなんで名付けられたこのラウンジでは、ホテルのスイートルームのような室内や、ハワイの快適な気候を感じられるラナイなど、最大24名までが利用可能なPremium Airport Service専用ラウンジ。ドリンクはジェームズ・ビアード賞受賞バーによる厳選されたリキュールメニューで提供され、アサト・ファミリーのシャーベットも用意されている。さらに事前オーダーによる食事も楽しめるため、乗り継ぎ時間を優雅に過ごせるのがポイント。

▲アパートメント1929の室内

▲屋外のラナイには、ゆったりと座れるソファーがある

▲事前オーダーによる料理のサーブも行われ、利用者それぞれに専用のメニューが用意される

▲アルコールなどのドリンクメニューも凝っている

料金は2人で500ドルから(1人での利用も500ドル)。3人目からは250ドルの追加となっている。円安の影響もあって、ひとり250ドルはやや高額な印象ではあるが、ワイキキまでタクシーやライドシェアで出かけて、レストランで食事をするケースと比べると、そこまで価格差はない。

▲個室にできるエリアもあり、家族などプライベートな空間も作れる

さらに、アパートメント1929にはシャワールームも用意されているので、フライトで疲れたカラダも癒やせるのはありがたい。

▲アパートメント1929のシャワールーム

予約は到着の72時間前までに、電話もしくはメールでの申し込みとなっており、予定フライトの2時間前から利用可能。対象者はハワイアン航空での到着・出発・乗り継ぎ便利用者だが、現状では国際線到着時の利用は対象外となっている。もしハワイアン航空でのタヒチ旅行は極力ラグジュアリーにと考えているなら、利用したいサービスだ。

以上が、ハワイアン航空を使ったホノルル経由のタヒチ便のレポート。実際に乗ってみると同じエアラインで乗り継げるため融通が利く旅程が組め、乗り継ぎもスムーズ。憧れのタヒチ旅行を考えているなら、ハワイアン航空を使ったホノルル乗り継ぎでのアクセスは候補の筆頭にあげられると感じた。(後編に続く、取材協力:ハワイアン航空、タヒチ観光局)

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