ユナイテッド航空、成田〜セブ線開設 7年ぶり以遠権路線、成田“再ハブ化”も

ユナイテッド航空は10月27日、東京/成田〜セブ線を開設した。セブ空港では28日、現地発の初便に合わせて就航セレモニーが開かれた。

東京/成田〜セブ線は日本からの以遠権を行使した路線で、便名は東京/成田〜ロサンゼルス線のUA32/33便と同一。東京/成田発のUA32便は午後5時30分に出発し、同10時5分に到着。セブ発のUA33便は午前9時30分に出発し、午後5時15分に到着する。所要時間は東京/成田発が5時間35分、セブ発が4時間45分。ボーイング737-800型機で毎日1往復運航する。

セブ発の初便となった28日のUA33便は出発準備に時間を要し、定刻から24分遅れの午前9時54分に出発。関係者に見送られながら成田に向けて飛び立った。

▲ユナイテッド航空 桐山謙一 日本・ミクロネシア地区営業担当支社長

セレモニーで取材に応じたユナイテッド航空の桐山謙一日本・ミクロネシア地区営業担当支社長は、東京/成田〜セブ線の役割について「一番の狙いは太平洋地区のネットワークを広げること」と説明した。

スケジュールは東京/成田でサンフランシスコ、ロサンゼルス、デンバー、ニューヨーク/ニューアーク、ヒューストン線と接続する時間帯に設定されており、北米からの乗り継ぎ客をターゲットにしていることがうかがえる。桐山支社長は2023年の開設以来、好調を維持するマニラ〜サンフランシスコ線に言及し、「北米〜フィリピン間はレジャー、VFR(親族訪問)ともに強い需要がある」と説明。「東京/成田〜セブ線はそれを補完する役割もある」と強調した。

東京/成田〜セブ線には東京/成田〜グアム線と共通運用の737-800型機を使用しており、グアムベースのクルーが乗務する。ユナイテッド航空はこのほか、同様のスキームで東京/成田〜コロール・高雄・ウランバートル線の3路線を2025年夏スケジュールにも開設する計画を示している。

ユナイテッド航空の日本からの以遠権路線は、2017年の東京/成田〜ソウル/仁川線の運休をもって一旦は終了したが、ここにきて成田空港の“再ハブ化”も目される。桐山支社長は「現状では公式にハブという言葉は使っていないが、ハブのような役割を作っていきたい」と以遠権路線の拡大を示唆。「現状で(路線拡大の)具体的なプランはない」としたものの、「可能性がある場所は常に見ている。リージョナルに投資してコミットするところは米系キャリアとしてどこにも負けない」と意気込みを示した。

■ダイヤ
UA32 東京/成田(17:30)〜セブ(22:05)
UA33 セブ(09:30)〜東京/成田(15:15)