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高速バスのフルフラット座席、国土交通省がガイドライン公表
国土交通省は、フルフラットになる座席を備える高速バスの安全性に関するガイドラインを公表した。
深夜移動の乗客へのニーズへの対応を目的として、フルフラットの状態までリクライニングした座席を備える大型バスの導入が求められていることを受け、国土交通省は車両安全対策検討会における審議を踏まえ、フルフラット座席を備える高速バスの安全性に関する要件をまとめたガイドラインを策定した。
ガイドラインでは主な要件として、座席が前向きに備えられており、転落防止プレートと衝撃吸収材等を備えること、転落防止措置及び保護部材を設けること、2点式座席ベルトなどが備えられていることを盛り込んでいる。3点式座席ベルトは衝突時に乗客の頸部を圧迫するおそれがあるため使用しない。
横向きに設置された座席は、着座姿勢での安全性が確保されず、現行の国際基準でも路線バスのような低速走行する自動車を除いて認められていないことから、ガイドラインの対象外とした。その他の安全対策として、乗降時や非常時の通路が確保されていること、非常口付近の座席は容易に取り外しや折りたたむことができる構造とすることなども盛り込まれている。
フルフラット座席に適した座席ベルトや保護部材等の安全装置を備えたバス車両の開発が促進されることで、ニーズに対応しつつ、安全性の向上が図られることが期待されるとしている。