羽田2タミ本館と北側サテライト、3月19日に接続 南ピアのスイング運用廃止

全日本空輸(ANA)と羽田空港第1・第2ターミナルビルを運営する日本空港ビルデングは3月10日、第2ターミナルの北側サテライトと本館を結ぶ接続施設を公開した。3月19日から供用を開始する。現在は連絡バスでの移動が必要な北側サテライトと本館が徒歩で移動可能になる。

接続施設は全長約300メートル、面積約21,000平米で、50A・B、51A・B、52番の5か所の搭乗口が新設される。50A・B、51A・Bはマルチ運用搭乗口で、小型機(エアバスA320型機、A321型機、ボーイング737-800型機)の場合のみA・Bを同時に運用可能。2階が出発動線、3階が到着動線となっており、両フロアともにムービングウォーク(動く歩道)を完備している。2階にはベンチやモバイル用コンセント付きのソファ席などが設置されているほか、本館との接続部付近に「セブンイレブン」、搭乗口50A・B前に寿司店「又こい家」がオープンする。

なお、本館との接続に伴い、北側サテライトの搭乗口46〜48番はそれぞれ47〜49番に変更となるほか、「サテライト」、「北ピア」、「南ピア」という呼称が廃止される。

▲本館と接続施設の接続部

現在、北側サテライトを発着する便の利用者は、本館とを結ぶ連絡バスで移動する必要がある。ANAによると、第2ターミナルを出発する国内線1日約190便のうち、現在はオープンスポット使用便を含め約4割の便でバスを利用しているが、北側サテライトと本館が接続されることにより、バス利用便は2割程度に減少する見込みだという。ANA東京空港支店の勝岡陽一支店長は、「バスをお待ちいただく時間が減ることでストレスフリーな搭乗・降機が実現し、定時性向上にも寄与する」と期待を寄せている。

今回の接続により、保安検査場Aから最も遠い搭乗口47番までの距離は約700メートルとなる。徒歩では10分程度かかるため、日本空港ビルデングは移動補助手段としてゲキダンイイノの電動式自動走行モビリティ「iino(イイノ)」を2台導入。1台につき一度に6名まで乗車可能で、搭乗口47〜52番の間を時速2.5キロで往復する。

また、国内線用搭乗口の増設に伴い、時間帯によって国際線と国内線を使い分けるスイング運用を行っている南ピアの搭乗口66〜70番は、3月30日から国際線専用となる。現在は第3ターミナルを使用している東京/羽田〜ロサンゼルス線のNH106・126便と、東京/羽田〜上海/浦東線のNH971便・NH967便の計4便が第2ターミナルに移され、同ターミナルを出発する国際線は1日30便から34便に増加する。

▲ガラス面上部には太陽光発電モジュールを導入した

▲小型機を2機同時に駐機できる搭乗口50A・B

▲3階の到着動線

▲本館との接続部に設けられた待合スペースからの眺望