
ANA、羽田空港に「ANA SUITE EXPRESS」を開設
福岡空港を運営する福岡国際空港(FIAC)は3月27日、機能強化に向けた工事が進められている国際線ターミナルビルの北側拡張エリアを報道関係者に公開した。28日に全面開業する。
1999年に開業した国際線ターミナルビルは、旅客数の増加に伴って施設の狭隘化や機能不足が課題となっていたことから、2022年5月から拡張工事に着手。2023年12月に出発エリアの北側コンコースを延伸し、旅客搭乗橋(PBB)を6基から12基に増設した。また、2024年12月には到着ロビーを拡張し、バスターミナル機能を備えたアクセスホールを新設するなど、順次整備を進めてきた。
28日は、新たにターミナル北側の拡張エリアの供用を開始する。拡張後の延床面積は約136,000平米となり、ターミナル全体の規模は約2倍に拡大する。
拡張エリアには保安検査場と出国審査場を移設し、保安検査場を従来の6レーンから7レーンに増設。ノートパソコンなどの取り出しが不要なスマートレーンを全てのレーンに導入することで、処理能力は約2倍になるという。今後の旅客数の増加に合わせて、検査レーンは最大11レーンまで増設可能。さらに、上級クラス利用客などが優先的に保安検査を受けられるプライオリティレーンを九州地方で初めて導入する。
出国審査後の免税店エリアは、従来の約4倍となる約6,000平米に増床。ブランドブティック、化粧品、ファッションなど新たに45ブランドを取り扱い、商品ラインナップを大幅に拡充する。旅客動線の左右に免税店を配置したウォークスルー型で、エリア中央にはシンボルオブジェとして、地元の工芸品の八女提灯や博多織と、酒樽をモチーフとした高さ8.7メートルの「YAGUA(櫓)」を設置した。
さらに、免税店エリアの奥にはフードコート「HAKATA FOOD HALL」を新設。「釜喜利うどん」、ハンバーグ・カフェ「レイリー」、「博多ぐるぐるとりかわ&うなぎ 竹乃屋」、「博多長浜海鮮丼 うみの食堂」、「天ぷら・焼餃子 屋台 まるに」、「元祖もつ鍋 楽天地」、「和心とんかつ あんず」、「幸ちゃんラーメン」の8店舗が出店し、295席を設ける。
このほか、到着時の手荷物受取所エリアには、到着免税店が3月19日に先行オープン。店舗面積は125平米で、主に洋酒や海外製のタバコを取り扱う。また、到着手荷物受取コンベアが4基から6基に増設され、今年度中にはさらに8基に増設する。
今後は既存施設の改修を引き続き進め、11月末の竣工を目指す。一連の機能強化工事と3月20日に供用を開始した第2滑走路の増設により、2024年度の国際線旅客数は850万人を見込んでいる。