燃油サーチャージとは?

「燃油サーチャージ」とは、正式名称は「燃油特別付加運賃」と呼ばれます。

原油価格の高騰により、企業努力では吸収しきれない航空燃料費用の一部を利用者に負担してもらう追加運賃です。本来は運賃に含まれるべきものであるものの、燃油価格の変動に対応し、利用者にわかりやすく提示することを目的として徴収しています。

日本の大手航空会社である、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)は、基準となる期間とシンガポール市場で取引される航空燃料の「ケロシン」の平均価格に、日本円と米ドルの平均為替レートを掛けた金額が6,000円以上となる場合に徴収されます。

偶数月から2ヶ月間は固定され、変更月の4ヶ月前から3ヶ月前の価格が基準となります。例えば、4月から5月発券分は、前年12月から1月までの2ヶ月の価格が基準となります。

燃油サーチャージは航空会社によって徴収しないことも

ANAとJALは同一期間は同額の燃油サーチャージを徴収しますが、海外ではその国の法律や認可制度によって徴収しないことや、徴収額が少ない場合もあります。

例えばニュージーランドでは、燃油サーチャージを徴収することは消費者保護の観点から禁止しています。ですから、ニュージーランド航空では、広告で見た航空券価格に上乗せされることはなく、最終確認画面で割高になってしまうことはありません。

また、LCC各社でも、燃油サーチャージを徴収する会社としない会社があります。例えば、スクートは燃油サーチャージを徴収しませんが、香港エクスプレス航空は徴収します。ですから、見かけ上の運賃が割安でも、支払画面では他社より割高になってしまうこともあります。

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