HAC、サーブ初号機の定期運航終了 残りは1機に

北海道エアシステム(HAC)は、SAAB340B-WT型機の初号機(機体記号:JA01HC)の定期運航を、9月7日をもって終了した。

最終日の9月7日には、札幌/丘珠から女満別と利尻に1往復した後、JAL2755便として函館へ運航。最終便は函館発札幌/丘珠行きのJAL2754便で、函館を午後6時35分に出発し、札幌/丘珠には午後7時12分に到着した。札幌/丘珠〜函館線のJAL2755/2754便の予約は満席だった。両便の乗客には、記念品としてフライトタグと搭乗証明書を配布した。

9月11日に「お見送りフライト」として札幌/丘珠〜函館〜出雲〜鹿児島間を飛行するほか、12日には鹿児島発着の遊覧フライトをいずれもツアーとして実施する。その後は鹿児島で退役整備の上、塗装を白に塗り替えた後、売却先へ空輸する。

初号機は1997年12月22日に受領し、1998年3月28日に札幌/千歳発函館行きで初運航。23年にわたって道内路線で活躍してきた。1998年3月から旧日本エアシステムのレインボー塗装、2004年2月から日本航空(JAL)のアーク塗装、2011年11月から緑を基調とした塗装、2017年11月からJALの鶴丸塗装で運航していた。

SAAB340B-WT型機は、全長19.7メートル、全幅22.8メートル、全高7メートル。ゼネラル・エレクトリック製の1750SHPエンジンを2基搭載している。座席数は26席、巡航高度は時速504キロ、航続距離は1,810キロ、最大離陸重量は12.9トン。6.8立方メートルの積載ができる貨物室も有する。

HACはATR42-600型機への置き換えを順次進めており、最後に導入する3機目(同JA13HC)にはワンワールド塗装を施す。9月に受領し、11月にも運航を開始する見通し。SAAB340B型機の退役は2020年12月の3号機(同:JA03HC)に続く2機目で、2号機(同:JA02HC)のみが残る。ATR42-600型機の初号機が重整備に入ることから、全機退役は初号機の運用復帰以降になる見通しだという。